ペニスの痛み・腫れ・かゆみの原因
ペニスが痛かったり、腫れていたりする時は、原因として外傷や感染症が考えられます。
また、ペニスがかゆい時は、下着との擦れや乾燥など皮膚の状態によるものや感染症が原因として考えられます。
ペニスの痛み・腫れが起こる病気
亀頭包皮炎
亀頭包皮炎とは亀頭と包皮で炎症が生じる疾患であり、ペニスのかゆみや痛みを示します。
原因に応じて、細菌性亀頭包皮炎と真菌性亀頭包皮炎に大別されます。外観上は区別がつきにくいこともあります。真菌性亀頭包皮炎が疑われる場合皮膚科で治療することもあります。
原因 | 症状 | 治療 | |
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細菌性亀頭包皮炎 |
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真菌性亀頭包皮炎 |
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性器ヘルペス
性器に小さな水ぶくれが生じ、強い痛みが起こる病気です。
性器やその周辺で単純ヘルペスウイルスに感染することで発症します。
抗ヘルペスウイルス薬を使って治療を行いますが、一度感染するとウイルスが体内から消えることはありません。そのため、ストレスや風邪などで抵抗力が落ちると症状が再び起こる場合があります。
症状 |
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梅毒
性行為で性器や口などの皮膚や粘膜から、梅毒トレポネーマという細菌が感染することで発症します。
感染後3週間程度経つと、口や性器の中に小豆から指先くらいの大きさのしこりができる・赤くただれるといった初期症状が起こります。かゆみや痛みが起こる場合もありますが、放置しても自然に改善していきます。
感染から数ヶ月経つと、皮膚や粘膜から入り込んだ梅毒トレポネーマが血液を通じて全身に広がり、全身や手のひらに皮疹(かゆみや痛みは伴わない)ができます。
このような症状も自然に改善していきますが、全身倦怠感や発熱などの症状が起こる場合もあります。
こうした状態を放置すると、数年~数十年経って心臓や脳で深刻な合併症をきたすこともあります。
以上のように、発症初期の梅毒は症状が自然に改善するため見逃してしまう場合もありますが、感染早期に抗生物質を正しく使えば治りやすい病気です。
問診と患部の診察をして、血液検査で梅毒の抗体を調べます。梅毒の診断となる場合は、抗菌薬(ペニシリン)を使います。注射もしくは2-8週間の期間服用になります。
第Ⅰ期 |
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第Ⅱ期 |
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第Ⅲ~Ⅳ期 | 数年~数十年間放っておくと、次のようなリスクがある
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陰茎折症
陰茎が性行中に外部から強い圧力がかかって白膜が断裂し、陰茎の激しい腫れや変形が起こった状態です。痛みが生じる場合もあり、すぐに手術を行って断裂した白膜を縫合することが必要です。
症状 |
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原因 |
など |
嵌頓包茎
包皮をむいて亀頭が出る際に、包皮口が狭いために陰茎が締め付けられる状態のことです。陰茎への血流が低下して、亀頭が腫れることで強い痛みを伴います。放っておくと腫れがどんどん強くなり痛みがひかないため、早期治療が必要となります。発症から時間が経っていたり、大きく腫れてご自身の手で戻すことができなかったりする場合は、なるべく早めに当院までご相談ください。手で戻すことが難しい場合は、包皮の切開によって締め付けを解消することが必要になります。
症状 |
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原因 |
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持続勃起症
持続勃起症とは、興奮や性的欲求がないのに勃起が4時間以上続く状態です。
外傷によって血管が傷つき陰茎に流れる血液が増えてなるタイプと、何らかの誘因で陰茎から血液が流れ出ていきにくくなり勃起が持続するタイプがあります。
後者の場合は、陰茎に痛みが生じます。処置が遅くなると後に勃起障害に繋がるケースもあるため、注意が必要です。
症状 |
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原因 |
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ペニスの痛み・腫れ・かゆみがある時に受診すべき診療科
ペニスの痛み・腫れ・かゆみがある場合、泌尿器の外傷や感染症など原因は複数考えられます。
早期治療が必要な病気によって起こっている可能性もあるため、泌尿器科もしくは皮膚科の専門医にご相談ください。