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会陰部(えいんぶ)の痛み(またのつけね)

陰嚢、またの付け根(会陰部)が痛い、違和感がある

下腹部・尿道・陰嚢・股間に違和感、鈍い痛み、不快感を伴う場合、慢性前立腺炎の疑いがあります。排尿時の痛み、トイレが近い、残尿感などが主な症状です。

慢性前立腺炎は「慢性骨盤痛症候群」という名前でも知られています。前立腺肥大症のある高齢の方から、トラックやタクシーなどを長時間運転するお仕事や長時間のデスクワークに携わる30~50代の男性まで幅広く発症します。加齢、感染からの慢性化、骨盤内の慢性的な血流の低下など様々な要因が関係しているとされています。また、ストレスや飲酒、冷え、疲労などが悪化に繋がる要因となります。

統計では成人男性の5%ほどに認められ、決して珍しい症状ではありません。しかし、恥ずかしさで受診をためらったり、症状が排尿に関係していない場合、慢性的前立腺炎の認知度の低さから、どの科に受診して良いか判断がつかず受診に至らず我慢しておられる方も多くいらっしゃいます。当院では慢性前立腺炎の治療に対応しておりますので、一度ご相談ください。

その他の考えられる病気

  • 尿路感染症
  • 骨盤内感染症
  • 鼠径部痛症候群
  • 筋肉の損傷や痛み
  • 肛門周囲疾患
  • 前立腺肥大症
  • 骨盤内悪性疾患
  • 陰部皮膚疾患(帯状疱疹など)

筋肉の痛みである場合や会陰部の皮膚に帯状疱疹など痛みを生じる病気があっても同じ症状になります。ご自身で確認しにくい場所のため、診察で判明することもあります。

女性は、排卵痛や生理痛、卵巣の病気、子宮筋腫などによって痛みや違和感が生じる可能性があり、婦人科での診察が必要になることが多いです。また男性は、長時間の運転やデスクワークによって前立腺への刺激が慢性化し、慢性前立腺炎が悪化することで痛みや違和感を伴う場合があります。

当院で可能な検査

慢性的前立腺は画像の検査で特徴的なものがないため、検査や問診で分かるような他の病気を除外する必要があります。その上で、慢性前立腺炎に特徴的な症状があれば、診断となりますので、まず、同じ症状を出す別の病気を診断できることが前提になります。

はじめに痛みの場所、程度や排尿の症状、生活習慣などを伺うために問診を行います。そして血尿や炎症の有無を確認するために尿検査を行ってから、前立腺や膀胱の状態を確認するために超音波検査を行うことが多いです。必要があれば、CTやMRI検査を行うことがあります。

当院で可能な治療

当院で可能な治療生活習慣の改善指導を行い、鎮痛剤・抗炎症薬・抗菌薬・漢方薬などを使った薬物療法を行います。排尿症状を抑える場合、前立腺肥大症や過活動膀胱で使用する薬剤を使用することがあります。慢性前立腺炎は、完治しづらい病気であり、症状が改善・悪化を繰り返しやすいです。そのため、長期的な治療となることもあります。慢性的な症状でQOLが低下し、心理的負担でうつ傾向になる方もおられます。出来るだけ痛みを気にしない普段の生活が維持できるようにサポートいたします。