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精液が赤い

精液が赤い
(精液に血液が混ざる)

精液に血液が混ざって赤くなった状態を、血精液症と呼びます。
出血から時間が経過すると茶色っぽくなったり、血液の塊が混ざったりする場合もあります。
前立腺や精嚢という精子がたまる場所で出血していることがほとんどです。

精液が赤い原因

精液が赤くなる原因ははっきりしないことが多いですが、前立腺がんや前立腺炎、精嚢の炎症によって起こる場合もあります。比較的若い男性でも生じ、慢性前立腺炎のこともあります。精嚢炎による出血は、排尿痛や腹痛を伴わないのが特徴です。

精嚢内に血液が溜まるため、血精液症は一定期間続くことがあります。血精液症の血液は、時間の経過とともに鮮やかな赤色から茶色へと変化し、徐々に症状は改善していきます。高齢男性の場合は前立腺がんの可能性を考慮する必要があるため、PSA(前立腺特異抗原)という前立腺がんをみつける採血を行います。

見た目のインパクトがあるため、不安になると思いますが、がんがない場合はほとんどが数週間~数か月で症状が改善します。止血剤や炎症を抑えるお薬を使用します。まれに出血が1年以上持続する場合などがあり、MRI検査などを行うこともありますが、治療に繋がることが少ないため、症状の程度やご希望によります。

精液の色・状態から
疑われる疾患

黄色

精液の濁りの原因は様々ですが、体質も原因となり得ます。元々精液が黄色く濁りやすい体質の場合、大きな心配はいりません。
体質以外の場合、性感染症や膿精液症などが疑われます。

性感染症では、クラミジア感染症や淋病などが原因となります。性行為後に精液が黄色っぽく濁り始め、痛みやかゆみがある場合は、性感染症の疑いがあります。
膿精液症とは、精嚢に細菌が入り込んで炎症を起こし、精液に膿が混ざった状態のことです。自然治癒することも少なくありませんが、精嚢の機能が低下し、不妊を引き起こす恐れもあります。
他にも、前立腺の炎症が原因で精液が黄色くなる場合もあります。

赤色~茶色

血精液症は、出血からの時間経過によって色調が変化します。出血直後は赤色やピンク色を呈しますが、時間が経過するにつれて以前出血した血液がメインになり茶色や黒っぽい色に変わることが一般的です。
頻度が少なければ大きな心配はいりませんが、高齢の方で、頻繁に繰り返される場合は前立腺がんなどの重篤な疾患が原因となっている可能性もあるため、一度当院までご相談ください。

精子が赤い場合に行う
検査・診断

尿中の血液の有無を確認するために尿検査を行います
また、前立腺などの異常の有無を調べるために、超音波検査を行います。
中高年以上の方は前立腺がんのリスクを調べるため、血液検査でPSAという腫瘍マーカーを確認します。

精子が赤い場合に行う治療

原因が分かった場合はその原因に応じた治療を行いますが、原因不明のことが多いです。
精嚢や前立腺の炎症が疑われる場合は、抗菌薬などを使用します。止血剤を使うこともあります。がんがなければ大部分の方は時間ともに改善します。